救急外科

対象疾患

Acute Care Surgery分野を担当しています。
以下の疾患、治療を3本柱としています。

診療科概要

2018年4月から当院に新設されました。2005年に米国で提唱された新たな外科分野であるAcute Care Surgery領域(Trauma Surgery:外傷外科疾患、General Emergency Surgery : 救急外科疾患、Surgical Critical Care : 外科的集中治療)を担当している部門です。本邦でも2009年からAcute Care Surgery研究会が発足され、2013年にはAcute Care Surgery学会へ発展し、全国で徐々に認知されてきています。
2018年にはAcute Care Surgery認定外科医も設立され、当院でも認定外科医を取得した医師も常勤しています。地域病院ではまだ数少ない専門科であると思われます。

重症体幹部外傷(鈍的外傷,鋭的外傷)、多発外傷(多領域外傷も含む)においては、救急隊からの入電時に、頚部を含む体幹部刺創やショックを伴う外傷症例では、365日24時間救急外科がOn callで呼ばれるシステムを採用し対応しています。救急外科疾患では、一般的な腹部救急疾患(虫垂炎、胆のう炎)から消化管穿孔や絞扼性腸閉塞、また循環動態が不安定なNOMI(非虚血性腸間膜虚血)やSMA(上腸間膜動脈)血栓塞栓症など重篤な疾患まで対応しています。多発外傷や循環動態が不安定な腹部救急疾患に対する手術後においては、EICUにおいて外科的集中治療を行います。

当科は、救急科、消化器外科と症例のTask share、業務のTask shiftを実施しています。
われわれが救急科カンファレンス、消化器外科カンファレンスでそれぞれの情報を共有し、Task shiftをすることで業務を分担し専門性を活かしそれぞれの負担を軽減できるようにしています。
外科手術分野に関しては、定時手術は消化器外科、緊急手術は救急外科と業務を分担し、救急分野では、内科系救急分野は救急科、外科系救急は救急外科と業務を分担するということになります。消化器外科の支援でわれわれの技術維持が可能となり、その代わりに外傷診療や緊急外科手術の若手消化器外科医へ教育も行っています。
夜間、祝日のEICU管理を救急科に支援していただく代わりに救急科症例の外科的処置や「Trauma Call」での多発外傷などの初期診療からの外科系救急対応を行っています。4年目に入り信用と信頼がそれぞれの関係をシームレスにしています。

最後にAcute Care Surgery分野の4本目の柱として期待されている部分がSurgical Rescueです。これまで消化器内科、婦人科、泌尿器科、整形外科、消化器外科などで入院症例の急変時の処置や緊急手術の対応を行いました。普段から他科とのコミュニケーションを密にとることで、早期に当科が介入でき、外科系の広義の医療安全にもつながる可能性があると期待されています。

  • 診療科部長(救急外科)/救命救急センター副センター長

    岡 智おか とも

    専門領域 救急外科学、消化器・一般外科
    認定/
    資格
    日本救急医学会救急科専門医 日本外科学会外科専門医 日本消化器外科学会消化器外科専門医・指導医 日本内視鏡外科学会技術認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本Acute Care Surgery認定外科医 日本腹部救急医学会腹部救急認定医 東京医科歯科大学医学部臨床教授 臨床研修指導医(厚生労働省) 日本DMAT隊員/統括DMAT登録者 米国外科学会ASSETインストラクター 米国医師会NDLSインストラクター 身体障害者福祉法第15条指定医 難病指定医
  • 専門医長

    伊藤 慧いとう けい

    専門領域 救急外科学、消化器・一般外科
    認定/
    資格
    日本救急医学会救急科専門医 日本外科学会外科専門医
  • 岩井 美穂いわい みほ

    専門領域 救急外科学、消化器・一般外科
    認定/
    資格
    日本外科学会外科専門医
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
- - 伊藤 岩井 -

救急外科退院後のフォローアップ診察を行っています。(診察場所:消化器外科外来)

2023年度 入院患者数 425名

2023年度 手術症例数 257例

年次推移 入院

年次推移 手術

地域医療機関の皆様へ

地域診療において、緊急手術、処置を要する症例、また緊急で手術や処置を必要と悩む症例でも、救命救急センターへ、また救急外科あてにご連絡、ご紹介下さい。オンコール体制で初診時から迅速に対応いたします。

患者さんのご紹介について

当院の外来診療は「紹介予約制」としています。
患者さんをご紹介いただくときは、事前にFAXまたはインターネットにて診療予約をお取りください。

診療予約のながれ

また、症状が安定し、同じ投薬を続けている場合は、お近くのかかりつけ医で通院治療が続けられるよう逆紹介しています。

外来予約センター(直通)

電話:0466-50-1105

FAX:0466-55-1350

受付時間:月曜日から金曜日 8:30~17:00
※土曜日・日曜日・祝日・12月29日から翌月1月3日を除く

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