ゲノムセンター

ゲノムセンターとは

当院では、手術療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療や緩和ケア、がん患者さんの病態に応じた適切な治療・ケアを提供しています。
最近のがん診療の進歩にあわせて、2020年1月に「がんゲノム医療連携病院」、2021年3月に日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)連携施設、2021年4月に「地域がん診療連携拠点病院(高度型)」の指定を受けるとともに「ゲノムセンター」を設置しました。

ゲノムセンターは、2022年4月時点において、院内の各診療科からの連携コンサルテーション部門として運営していますので、当院の各診療科におかかりでない患者さんが直接受診することはできません。
受診希望のある方は、まず原疾患の診療を担当する診療科にご相談ください。

がんゲノム医療について

がん薬物治療は、2001年に分子標的薬の臨床応用が実現してから急速に発展してきています。
以前は、がんの種類や進行の度合いに応じて治療薬を選択していました。
現在では細胞内に生じたがんの増殖や転移に関連するタンパク質異常や遺伝子変異に応じて分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬による治療も行われるようになり、治療効果は改善してきています。
最近、がん組織を用いて一度に複数の遺伝子変異を調べる検査(がん遺伝子パネル検査)が可能になりました。
これにより一人一人のがんの性質に合わせて治療薬を選択できる(がんの個別化医療)ようになりつつあります。
これら一連のがん患者を対象にした遺伝子変異に基づく医療を「がんゲノム医療」といいます。
現在の「がんゲノム医療」は、標準治療のない、もしくは標準治療を終えたがん患者(血液がんを除く)で全身状態の良好な方が対象となっています。
しかし、がん遺伝子パネル検査後に何らかの治療を提供できた方は限られているのが実情です。

遺伝子情報に基づくがんの個別化治療

遺伝子情報に基づくがんの個別化治療
【引用】国立がん研究センター がん情報サービス
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/genomic_medeicine/gentest02.html

がんゲノム医療の実施について

国は、必要とする患者さんにがんゲノム医療を適切に受けていただくために、がんゲノム医療を受けられる医療機関を整備し、主な役割を次のように分けています。

◆がんゲノム中核拠点病院(中核病院)

ゲノム医療の専門家検討会(エキスパートパネル)を自施設で開催できる。治験、先進医療の主導、研究開発など中心的に担う。

◆がんゲノム医療拠点病院(拠点病院)

ゲノム医療の専門家検討会(エキスパートパネル)を自施設で開催できる。治験、先進医療の主導、研究開発などは、中核病院と連携する。

◆がんゲノム医療連携病院

中核拠点病院や拠点病院と連携してがん医療を行う。

当院は「がんゲノム医療連携病院」として、「がんゲノム医療拠点病院」である神奈川県立がんセンターと協力してがんゲノム医療を提供する体制を整えています。

また、当院は、遺伝の専門家(臨床遺伝専門医、遺伝性腫瘍専門医、認定遺伝カウンセラー)を擁し、遺伝学的検査や予防的切除等の診療体制が整備されている「日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)連携施設」です。基幹病院である神奈川県立がんセンターと協力し、遺伝性腫瘍の可能性のある患者さんへ対応しています。

私たちが目指すこと

「ゲノム医療」により、①診断の確定、②治療法の選択・決定、③遺伝子治療をはじめとする新しい治療の適応や開発、④将来罹患する可能性がある疾患のリスクを回避するための手術をはじめとした予防的治療を検討することなどが、日常臨床レベルで実施されつつあります。
しかし、「ゲノム医療」を実施することは、ご本人だけでなく血縁者の遺伝情報も明らかにする可能性や、ご本人も知りたくなかった遺伝情報などが明らかになる可能性があり、これまでの臨床検査とは明らかに意味合いが違います。
乳癌や卵巣癌領域における薬剤選択目的のコンパニオン診断としてのBRCA検査(BRACAnalysis診断システム)や一部の予防的切除が保険収載され、遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)が広く知られるようになりました。前立腺癌や膵臓癌の治療戦略にも重要な役割を果たす遺伝学的検査を行うにあたり、遺伝についての正確かつ適切な情報提供と自由意思をもって自己決定することが重要です。
同時に、ご本人、ご家族の病気や遺伝学的検査そのものがもたらす可能性のある影響について十分ご理解を得る必要があり、当該疾患の診療科担当医や看護師だけではなく、臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーなどの専門家によるチーム医療が必要です。

当該疾病に対応する診療科のがん診療の専門家に加え、臨床検査学、遺伝カウンセリング、病理学などの専門家、薬剤師、看護師、社会福祉士はじめ多職種スタッフ(非常勤を含めて)で、「ゲノム医療」を支えています。「ゲノムセンター」は、がん診療に対する包括的な組織体制とともに、がん以外の先天性疾患等の「ゲノム医療」も提供できるような体制の構築を視野に入れながら、地域完結型の医療の更なる推進に取り組んで行きます。

ゲノムセンターの組織体制イメージ
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主たる連携部門

主たる連携部門

スタッフ紹介

  • 副院長/医療技術部長/診療科主任部長/栄養室長/緩和ケアセンター長/ゲノムセンター長

    西川 正憲にしかわ まさのり

    専門領域 呼吸器、アレルギー
    認定/
    資格
    横浜市立大学医学部臨床教授 東邦大学医学部客員教授 日本呼吸器学会呼吸器専門医 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 JMECCコースインストラクター/ディレクター 日本アレルギー学会専門医(内科) 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本禁煙学会専門医 ICD制度協議会認定 インフェクションコントロールドクター Fellow of the American Collegeof Chest Physicians (FCCP) Fellow of the American College of Physicians-American Society of Internal Medicine (FACP) 日本医師会認定産業医 日本救急医学会認定 ICLSコースインストラクター/ICLSコースディレクター/ICLSワークショップディレクター
  • 診療科主任部長/医療安全管理部長/患者総合支援センター長/ゲノムセンター副センター長

    山岸 茂やまぎし しげる

    専門領域 消化器外科、下部消化管外科、内視鏡外科
    認定/
    資格
    日本外科学会外科専門医・指導医 日本消化器外科学会消化器外科専門医・指導医 日本内視鏡外科学会技術認定医/ロボット支援手術プロクター 日本消化器病学会消化器病専門医 日本大腸肛門病学会専門医・指導医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 ロボット外科学会国内B級 da Vinci Certificate(術者)
  • 診療科部長

    佐治 晴哉さじ はるや

    専門領域 婦人科悪性腫瘍、内視鏡下手術、周産期、母体救命医学、遺伝医学、細胞診断学
    認定/
    資格
    日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 (腹腔鏡) 日本内視鏡外科学会技術認定医(産婦人科領域) 臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医制度) 日本遺伝性腫瘍学会遺伝性腫瘍専門医 日本周産期・新生児医学会周産期(母体・胎児)専門医・指導医 日本臨床細胞学会細胞診専門医・教育研修指導医 日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医・指導医 臨床研修指導医(厚生労働省) 母体保護法指定医 ロボット支援手術施行資格(da Vinci certificate)
  • 診療科部長

    菅江 貞亨すがえ さだとし

    専門領域 乳腺外科
    認定/
    資格
    日本外科学会外科専門医 日本乳癌学会乳腺専門医 日本遺伝性腫瘍学会遺伝性腫瘍専門医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 検診マンモグラフィ読影認定医
  • 非常勤遺伝カウンセラー

    保坂 千秋ほさか ちあき

    専門領域 遺伝カウンセリング
    認定/
    資格
    日本遺伝カウンセリング学会・日本人類遺伝学会認定遺伝カウンセラー®
  • 非常勤遺伝カウンセラー

    栗城 紘子くりき ひろこ

    専門領域 遺伝カウンセリング
    認定/
    資格
    日本遺伝カウンセリング学会・日本人類遺伝学会認定遺伝カウンセラー®
  • 非常勤遺伝カウンセラー

    高橋 里奈たかはし りな

    専門領域 遺伝カウンセリング
    認定/
    資格
    日本遺伝カウンセリング学会・日本人類遺伝学会認定遺伝カウンセラー®

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