多発性骨髄腫

骨髄中の形質細胞という細胞のがん化により体にいろいろな症状があらわれる病気です。代表的な症状として貧血、腎臓の働きの低下、骨折があります。

診断

多発性骨髄腫であるかどうか、また多発性骨髄腫の病型とリスク分類を採血・採尿と骨髄検査により診断します。骨髄の外側にある骨に異常が起こることが多いため全身の骨のレントゲン検査やPET-CT検査も行います。

原因不明の貧血や腎機能障害、骨折をきっかけに見つかる場合が多いです。

治療

1)無症候性骨髄腫:貧血や腎機能障害、骨折などの症状がなければ経過観察をします。症状がない段階で治療を開始するメリットが現在のところ無いとされています。
 

2)症候性骨髄腫:注射薬のボルテゾミブや内服薬のレナリドミドなどにより治療します。最近では骨髄腫細胞の表面にあるCD38抗原に結合して骨髄腫細胞を攻撃する注射薬のダラツムマブも使用されます。年齢や体の全身的な状態に問題がない場合は自己末梢血造血幹細胞移植も勧めらます。骨折の治療や予防のため放射線治療やビスホスホネート製剤(骨を溶かす細胞を抑制する注射薬)も併用されます。



対象の診療科

  血液内科

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