慢性骨髄性白血病

白血球、赤血球、血小板を作る造血幹細胞にbcr-abl融合遺伝子という異常が起こることで血液細胞が無制限に増殖することで発症します。

診断

慢性骨髄性白血病であるかどうか、また慢性期、移行期、急性転化期のいずれかの病期であるかを採血と骨髄検査により診断します。

慢性期ではほとんど症状がありません。健康診断などで白血球数や血小板数の増加を指摘され偶然見つかる場合がほとんどです。

治療

1)慢性期:bcr-ablの働きを抑制する内服薬により治療します。イマチニブ・ニロチニブ・ダサチニブのいずれかを選択します。効果、副作用が異なるので病状や合併症、年齢などを考慮してどの内服薬にするかを決めます。イマチニブ・ニロチニブ・ダサチニブの効果が不良な場合や副作用で継続できない場合はボスチニブやポナチニブに変更も検討します。現時点では、生涯にわたって内服の継続が必要とされています。ただし一定期間以上、分子遺伝学的完全奏効(bcr-abl融合遺伝子がほとんど検出されない状態)のような高い治療効果を維持している患者さんを対象として内服中止も検討されています。

 

2)移行期:ニロチニブ・ダサチニブのいずれかで治療します。年齢や体の全身的な状態に問題がない場合は同種造血幹細胞移植も検討されます。

 

3)急性転化期:ダサチニブや抗がん剤で治療します。年齢や体の全身的な状態に問題がない場合は同種造血幹細胞移植が勧められます。



対象の診療科

  血液内科

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