胆道疾患

胆道とは肝臓で分泌された胆汁の通り道で肝臓から十二指腸に至る10-15cm、太さ1cmほどの管のことの総称です。
胆道には「肝外胆管」「胆嚢」「十二指腸乳頭部」があります。肝臓内を走行する胆管は「肝内胆管」といい、肝臓の一部に含まれます。胆嚢は胆汁を一時的に貯めて濃縮する袋状の臓器です。胆嚢内に貯留した胆汁は食事の刺激により収縮して胆汁を十二指腸に送り出します。

胆嚢結石は保有者の半数以上は無症状ですが結石が胆嚢の出口(胆嚢管)に詰まると腹痛や背部痛が起こることがあり、感染を伴うと胆嚢炎、胆管炎となり腹痛や発熱、黄疸などの症状が出現します。

胆嚢炎の治療は切除のほか、超音波破砕療法(ESWL)、溶解療法がありますが成功率が低く再発の危険を伴うため一般的ではありません。
また、手術を回避する場合は抗生物質点滴による治療があるが治療効果が乏しい場合や再発があり得ます。重症例では生命に関わることもあるため症状が出現した場合は早期に手術を行います。

胆管炎では胆管から結石を除去した後に手術を計画します。

当院で扱う胆道悪性疾患

胆道悪性腫瘍として胆嚢癌、肝外胆管癌、十二指腸乳頭部癌に対する外科的治療を行っています。手術術式は病変の部位に応じて膵頭十二指腸切除や肝切除などを行います。
肝臓領域、膵臓領域と同様、高難度手術にも対応しています。

当院で扱う胆道良性疾患

胆嚢結石症、急性・慢性胆嚢炎に対する胆嚢摘出術は2015年からの累積で計800例、年間平均100例ほどの手術実績があり、そのうち90%以上は腹腔鏡下に実施しています。
そのほか先天性胆道拡張症や膵・胆管合流異常症などに対する手術も実施しています。

対象の診療科

  外科/消化器外科

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