研修医・専攻医募集ページ
われわれの歯科口腔外科は常勤診療医3名、非常勤診療医10名、歯科臨床研修医2名、歯科衛生士5名、常勤看護師2名のスタッフで、主に口腔外科疾患を中心に診療を行っています。当院は日本口腔外科学会認定研修指定病院になっているため、日々の臨床だけでなく積極的に学会に参加することで、日本口腔外科学会専門医や認定医の育成にも力を入れています。
2024年度の新患総数は4263人、再診と合わせた総患者数は年間19595人であり、1日平均患者数は81人/日でした。
外来手術は埋伏智歯抜歯や難抜歯が最も多く1000件以上で、その他にも歯根嚢胞摘出術や歯根端切除術、良性腫瘍摘出術、デンタルインプラントなど多岐に渡ります。
中央手術室での手術件数は291件で、埋伏智歯抜歯などの「歯・歯槽外科手術」が142件、「顎骨嚢胞(腫瘍)手術」が40件、「顔面外傷(骨折手術)」が14件でした。また、当院は地域完結型のがん拠点病院のため、「悪性腫瘍手術」は原発切除の41件に加え頚部郭清術や再建手術など初期がんから進行がんに至る幅広い治療を行っています。他にも近隣の矯正歯科クリニックとの連携による「顎変形症手術」も行っており、症例は豊富で歯科臨床研修医として口腔外科を学ぶには良い環境にあると考えています。
また、有病者の歯科治療の依頼もあるため、非常勤診療医の先生方の指導により保存や補綴なども学ぶことが出来ます。2年間の研修期間の中の3か月は当院の麻酔科での麻酔研修となります。全身疾患や全身管理について学ぶ機会が持てることも特徴の一つです。
藤沢市民病院で歯科臨床研修が始まって10年以上が経過します(研修修了者19名)。19名の修了直後の進路ですが、われわれの所属である横浜市立大学の顎顔面口腔機能制御学(口腔外科学)の入局者が5名、他大学の口腔外科入局者が1名、他大学の補綴科や矯正科への入局者が2名、開業医勤務が11名(9名が非常勤診療医として残り、内6名が現在も引き続き当科に勤務)となります。
2025年の春の時点で研修修了者の中の1名が日本口腔外科学会専門医及び指導医を取得、9名が認定医を取得しています。また、他院で歯科臨床研修終了後に当科で勤務した診療医の中にも4名が専門医を取得、4名が認定医を取得しました。
将来的に口腔外科専門医を目指す方や口腔外科の知識を基に開業医を目指す方など、個々の目標に合わせた歯科臨床研修となるカリキュラムを検討しています。興味がある方は是非お待ちしております。
1年間の研修を終え、研修医2年目となりますが毎日新鮮で充実した日々を過ごしております。
当科は埋伏智歯や粘膜疾患、嚢胞、腫瘍、インプラントなど症例が多岐に渡り、口腔外科の幅広い分野を学ぶことができるのが魅力の一つです。市中病院でありながら悪性腫瘍に対する手術症例が多いことも特徴です。
研修医も主体的に診療に参加する為、受け持った患者さんは初診から終診に至るまで責任を持って自ら診査診断および処置を行います。様々な主訴や症状に直面する為、始めは戸惑う場面も多くありましたが、上級医の先生方のサポートのもと1年間で多くの症例に触れることができました。特に救急外来では炎症や外傷症例も多く、臨機応変な対応と処置を身に付けることができます。外来処置についても、水平埋伏智歯抜歯をはじめとし、嚢胞や良性腫瘍、その他小手術も執刀させていただき、実践的な技術習得と経験を積むことができました。また全身麻酔下での手術に入る機会も多く、頚部郭清術や再建手術等の多彩な手術症例に触れることで、口腔外科をより追求したいと思うきっかけにもなりました。
病棟では入院患者さんの回診から1日がスタートするため、病態の経過を追うことができるとともに、全身管理や病棟管理について学ぶことができます。総合病院ならではの他科との連携もあるため、医科の知識も必要とされる場面が多く、難しくもその重要性を感じでおります。2年目では麻酔科研修も予定している為、より全身的な知識と対応力を身に付けたいと考えております。
当院は積極的な姿勢で臨めば様々なことに挑戦させていただける研修で、必要とされる知識やスキルは多いですが、その分非常にやりがいを感じることができます。また、上級医の先生方が親切にご指導くださり、質問しやすい雰囲気なので、歯科医師のスタートとして恵まれた環境が整っていると思います。当院での研修や口腔外科に少しでも興味を持っていただけましたら、是非一度病院にいらしてください。文章では伝えきれない当科の魅力や雰囲気を感じることができると思います。
皆さんとお会いできることを楽しみにしております。
はじめまして。藤沢市民病院研修歯科医1年目の光安美朝と申します。この度は、当院の臨床研修に関心を持っていただきありがとうございます。
当院の研修は、日々新しい発見の連続で、臨床の現場を通じて着実に成長を実感できる環境です。口腔外科の診療は、智歯抜歯をはじめ、炎症、嚢胞、腫瘍、顎関節症、粘膜疾患、インプラント、有病者の対応など多岐にわたっており、非常に幅広い症例を経験できます。
特徴的なのは、外来・病棟・手術といった診療すべてに研修医が主体的に関わることができる点です。外来では初診から終診まで一人の患者様を担当し、診察や処置、経過観察までを通して行うため、知識だけでなく実践力や判断力も養われます。また、救急対応や医科からのコンサルトを受け持つことも多く、対応力と全身管理の重要性を日々痛感しています。
入院管理や手術の機会も豊富で、病棟では自ら回診を行い、術後管理や全身状態の観察も担当します。全身麻酔下の手術において、埋伏智歯抜歯などの小手術は研修医が実際に執刀することもあり、技術を着実に積み上げることができます。悪性腫瘍の切除や頸部郭清術、皮弁による再建術、骨折整復といったより高度で専門的な手術には助手として参加し、最前線の臨床現場を間近で学ぶことができます。これらの経験は、教科書だけでは学べない「生きた臨床力」として、確実に自身の力になっていると感じています。
習得すべき知識や技術は幅広いですが、日々の研修の中でひとつひとつを自分のものにしていける環境があります。研修が始まって2ヶ月で初めてのことばかりですが、指導医の先生方は常に丁寧にご指導くださり、質問や相談もしやすい雰囲気の中で安心して学ぶことができます。
当院の研修は、将来どのような進路に進むとしても、土台となる大きな力を育んでくれるはずです。ぜひ一度、実際の現場を見に来てください。皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。