研修医・専攻医募集ページ


歯学生へのメッセージ

指導歯科医から

歯科口腔外科 岡本 喜之

われわれの歯科口腔外科は常勤診療医3名、非常勤診療医7名、歯科臨床研修医2名、歯科衛生士4名、常勤看護師1名のスタッフで、主に口腔外科疾患を中心に診療を行っています。当院は日本口腔外科学会認定研修指定病院になっているため、日々の臨床だけでなく積極的に学会に参加することで、日本口腔外科学会専門医や認定医の育成にも力を入れています。
2020年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響が強く、当院も新型コロナウィルス患者受け入れ病院として大変苦労した1年間でした。その中でいち早く感染対策を講じ地域の基幹病院として患者対応を行ったことで、緊急事態宣言下でも診療を継続することが出来ました。
2021年度の新患総数は4088人(2020年度は3858人)であり、総患者数は年間19528人(2020年度は17870人)であり、1日平均患者数は80人/日でした。
外来手術は水平埋伏智歯抜歯や難抜歯が最も多く1000件以上で、その他にも歯根嚢胞摘出術や歯根端切除術、良性腫瘍摘出術、デジタルインプラントなど症例は多岐にわたります。
中央手術室での手術件数は緊急事態宣言時の診療制限があったものの274件(2020年度は261件)を行い、その概要は埋伏智歯抜歯、歯根嚢胞、顎骨骨髄炎などの「歯・歯周疾患の手術」が102件、「顎骨嚢胞(腫瘍)手術」が61件、「顔面外傷(骨折手術)」が19件、「悪性腫瘍手術」は原発切除が36件(頚部郭清術23件)、その他にも顎変形症、上顎洞疾患など症例は豊富で、歯科臨床研修医として口腔外科を学ぶには良い環境にあると考えています。
また、有病者の歯科治療の依頼もあるため、非常勤診療医の先生方の指導により保存や補綴なども学ぶことが出来ます。2年間の研修期間の中の3か月は当院の麻酔科での麻酔研修となります。全身疾患や全身管理について学ぶ機会が持てることも特徴の一つです。
藤沢市民病院で歯科臨床研修が始まって10年以上が経過します(研修修了者16名)。16名の修了直後の進路ですが、われわれの所属である横浜市立大学の顎顔面口腔機能制御学(口腔外科学)の入局者が5名、他大学の口腔外科入局者が1名、他大学の補綴科入局者が1名、開業医勤務が9名(うち6名が非常勤診療医として引き続き当科に勤務)となります。
2022年の春の時点で研修修了者の中の1名が日本口腔外科学会専門医を取得、7名が認定医を取得しています。また、他院で歯科臨床研修終了後に当科で勤務した診療医の中にも6名が専門医を取得、3名が認定医を取得しました。
将来的に口腔外科専門を目指す方や口腔外科の知識を基に開業医を目指す方など、個々の目標に合わせた歯科臨床研修となるカリキュラムを検討しています。興味がある方は是非お待ちしております。

先輩研修歯科医から

研修歯科医2年目 森田 大輝

私は研修歯科医の2年目となります。当院における研修生活について紹介させて頂きます。

当科では外来と病棟の分け隔てがなく、すべての先生が外来、病棟の両方を担当しています。朝は病棟の入院患者さんの回診、日中は外来患者さんの処置、もしくは全身麻酔下での手術に入り、夕方に他科から併診依頼のあった患者さんの診察、処置などを行います。

1年目を終えて、他の施設ではなかなか経験できないような貴重な経験をさせて頂きました。

全身麻酔下での執刀では、指導医の先生の御指導の下、高難度の埋伏智歯抜歯、顎骨嚢胞摘出術、顎骨骨折に対する観血的整復固定術、抜釘術等を経験しました。外来局所麻酔下では、埋伏智歯抜歯、歯根嚢胞摘出、歯根端切除術、正中上顎埋伏過剰歯抜歯、骨隆起切除術、線維腫摘出等を経験しました。

口腔外科領域の適切な手術手技の習得において素晴らしい環境だと思います。

また病棟管理にも積極的に関わることができます。入院患者さんの中には様々な全身的問題点がある方もいるので、個々人に合わせた適切な対応が求められます。必要に応じて医科の先生に御協力頂くこともありますが、常に患者の全身状態を把握し主科として責任を持って対応していく必要があります。簡単ではなく、まだまだ勉強中ではありますが非常に奥が深い全身管理の面白さに気付かせていただきました。

今までの経験を活かし私は2年目ではさらなる手技の上達と初の学会発表を目標にしています。

当院における研修では素晴らしい指導医の先生方のもと、やる気次第でいくらでも成長できる環境が整っていると感じています。

皆さんと一緒に働ける日をお待ちしております!

北原 慎一郎

藤沢市民病院の研修医として2ヶ月が経過しました。毎日忙しい日々を過ごしていますが、一日一日成長を実感しています。

当科では外来と病棟の分け隔てがなく双方を並行して研修します。病棟の回診から一日が始まり、外来での診療や手術を経験することで口腔外科的な幅広い知識と技術を学ぶことが出来ます。

病棟では入院患者さんの経過を毎日自分の目で追うことができるので、軽快へ向かう姿を目の当たりに出来、とてもやりがいを感じます。外来では研修が始まった早い段階から自分の手で処置を経験することが出来るので、実践的な経験をより早く、より多く積むことができます。他科の入院患者の周術期口腔管理の依頼もあり、医科の疾患について数多く学ぶことが出来ます。また、市中病院でありながら抜歯などの小手術だけでなく、口腔がんをはじめとした腫瘍、骨折などの外傷、炎症や顎関節症といった多彩な症例に触れることができています。

私自身、口腔外科領域の中で具体的に自分の専門領域としたい分野はまだ決まっていませんが、バラエティに富んだ多くの症例に触れられるこの研修中に今後の目指すものを見つけていけたらと思っています。たくさんのことを経験でき学べる分、とても忙しく、身に付けなければならない知識や技術も多いですが、上級医の先生方がとても親切で助けられています。

私は藤沢市民病院での2年間の研修を経て、大きく成長し、より高い技術や知識を身につけられるよう頑張っていきます。この充実した環境で、皆さんと一緒に働ける日を心待ちにしております。