研修医・専攻医募集ページ


歯学生へのメッセージ

指導歯科医から

歯科口腔外科 岡本 喜之

われわれの歯科口腔外科は常勤診療医3名、非常勤診療医9名、歯科臨床研修医2名、歯科衛生士3名、常勤看護師2名のスタッフで、主に口腔外科疾患を中心に診療を行っています。当院は日本口腔外科学会認定研修指定病院になっているため、日々の臨床だけでなく積極的に学会に参加することで、日本口腔外科学会専門医や認定医の育成にも力を入れています。
2022年度の新患総数は4,402人、再診と合わせた総患者数は年間19,891人であり、1日平均患者数は82.8人/日でした。
外来手術は埋伏智歯抜歯や難抜歯が最も多く1,000件以上で、その他にも歯根嚢胞摘出術や歯根端切除術、良性腫瘍摘出術、デンタルインプラントなど多岐に渡ります。
中央手術室での手術件数は267件で、埋伏智歯抜歯などの「歯・歯周疾患の手術」が113件、「顎骨嚢胞(腫瘍)手術」が36件、「顔面外傷(骨折手術)」が20件でした。また、当院は地域完結型のがん拠点病院のため、「悪性腫瘍手術」は原発切除の31件に加え頚部郭清術や再建手術など初期がんから進行がんに至る幅広い治療を行っています。他にも近隣の矯正歯科クリニックとの連携による「顎変形症手術」も行っており、症例は豊富で歯科臨床研修医として口腔外科を学ぶには良い環境にあると考えています。
また、有病者の歯科治療の依頼もあるため、非常勤診療医の先生方の指導により保存や補綴なども学ぶことが出来ます。2年間の研修期間の中の3か月は当院の麻酔科での麻酔研修となります。全身疾患や全身管理について学ぶ機会が持てることも特徴の一つです。 藤沢市民病院で歯科臨床研修が始まって10年以上が経過します(研修修了者18名)。18名の修了直後の進路ですが、われわれの所属である横浜市立大学の顎顔面口腔機能制御学(口腔外科学)の入局者が5名、他大学の口腔外科入局者が1名、他大学の補綴科や矯正科への入局者が2名、開業医勤務が10名(8名が非常勤診療医として残り、内5名が現在も引き続き当科に勤務)となります。
2024年の春の時点で研修修了者の中の1名が日本口腔外科学会専門医及び指導医を取得、9名が認定医を取得しています。また、他院で歯科臨床研修終了後に当科で勤務した診療医の中にも4名が専門医を取得、3名が認定医を取得しました。
将来的に口腔外科専門医を目指す方や口腔外科の知識を基に開業医を目指す方など、個々の目標に合わせた歯科臨床研修となるカリキュラムを検討しています。興味がある方は是非お待ちしております。

先輩研修歯科医から

研修歯科医2年目 北原慎一郎

私は研修医での1年目を終え、当院での研修の内容の濃さ・充実度を実感しております。
当院での研修は外来と病棟の担当が分かれていないので、病棟の回診から一日が始まり、外来での診察・処置や手術を経て口腔外科的な幅広い知識と技術を学べます。病棟では入院患者さんの経過を毎日自分の手で追うことができます。時には主治医として患者さんの経過を追い、軽快へ向かう姿を目の当たりにできるため、とてもやりがいを感じます。外来では、研修医の内から様々な症例に対して主治医として診察や処置、手術を行うことができるので、実践的な経験や技術をより早く、より多く積むことができます。他にも他科からの当科宛ての診察依頼も研修医が担当することが多く、経験できるものは多いと感じています。また、抜歯などの小手術を多く経験できるだけでなく、がんをはじめとした腫瘍、骨折などの外傷、炎症や顎関節症、顎骨壊死などの多彩な症例に触れることができています。研修開始時に口腔外科領域の中で興味のあるものが具体的に決まっていなくとも、バラエティに富んだ多くの症例に触れられるこの研修中に今後の目指すものを見つけられると思います。たくさんのことを経験でき学べる分とても忙しく、身に付けなければならない知識や技術も多いですが、上級医の先生方がとても親切なので日々ストレスを抱えることはなく、いつも助けていただいています。
藤沢市民病院の研修医1年間を終了し、大きく成長できたと実感しています。また、2年目は麻酔科研修などもありますので、さらに成長できるよう頑張っていきます。この充実した環境で、皆さんと一緒に働ける日を心待ちにしております。

研修歯科医1年目 長谷川千紘

研修開始から2ヵ月が経ち、未熟ながらも毎日新鮮で充実した日々を過ごしております。
当科は埋伏智歯や粘膜疾患、嚢胞、腫瘍、インプラントなど症例が多岐に渡り、口腔外科の幅広い分野を学ぶことができるのが魅力の1つです。
救急外来では外傷や炎症なども多く、臨機応変な対応と処置を身に付けることができます。
研修医も主体的に診療に参加する為、外来では患者さんを受け持ち水平埋伏智歯抜歯や外傷に対する処置などを経験させていただきました。受け持った患者さんは初診から終診に至るまで自ら診断や処置を行い経過を追うので、学びが多く非常にやりがいを感じます。全身麻酔下での手術に入る機会も多く、水平埋伏智歯抜歯などの小手術に加え、悪性腫瘍の原発切除や頚部郭清術、皮弁による再建術、骨折手術など貴重な経験をさせていただいております。
また、病棟での入院患者さんの全身管理や、他科から併診依頼のあった有病者の処置など、医科の知識も必要とされる場面が多く、難しくもその重要性に気付かせていただきました。 求められる知識や手技は多いですが、上級医の先生方が親切にご指導くださり、質問しやすい雰囲気なので、歯科医師のスタートとして恵まれた環境が整っていると思います。 皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。